【EinScan活用法】薄い形状を3Dスキャンするには
2020.11.30 更新日:2024.02.28
- 3Dスキャナー
EinScanでは1回目にスキャンしたデータと2回目にスキャンしたデータの共通する部分をソフトウェアで認識して位置合わせを行い、その作業を何度も行うことで形状全体のデータを取得していきます。
そのため、厚みの薄いものをスキャンするときは表面から裏面へのスキャンを行う際に共通する部分が少なく、トラッキングロストや位置合わせで失敗してしまいます。
例えば、このような薄い部品は表面から裏面にスキャンする際にロストしてスキャンができないことがあります。
![薄い部品の例](https://i0.wp.com/3dprinter.co.jp/cms3d/wp-content/uploads/2021/03/image-10.png?resize=952%2C629&ssl=1)
基本的にはEinScanシリーズは一辺が最小30㎜以下の物はスキャンが困難です(固定スキャン時)。また、ハンディスキャンになるとより小さいものや厚みのないものはスキャンが難しくなります。
ですがこのような薄い形状を撮りたい時の裏ワザとして、地面にマーカーを張って地面ごとスキャンしていくことで表裏のスキャンデータをスキャンすることができるようになります。
![薄い部品のスキャンデータ](https://i0.wp.com/3dprinter.co.jp/cms3d/wp-content/uploads/2021/03/image-11.png?resize=1024%2C536&ssl=1)
表と裏の位置関係をスキャンし、その後は取れていない部分をスキャンしていけば両面のデータが完成します。
![薄い部品の3Dモデル](https://i0.wp.com/3dprinter.co.jp/cms3d/wp-content/uploads/2021/03/image-12.png?resize=523%2C371&ssl=1)
固定スキャンの場合も同様で対象物を立ててターンテーブルのマーカーでスキャンするとスキャンができるようになります。
SEの場合はマーカースキャンに対応していないので、ほかの機種よりも薄いもののスキャンがより難しくなるのですが、何か特徴的なものを横に置いたりしてスキャンするとうまくいく場合があります。
もちろん、EinScanのスペックと方式上、薄いものすべてがスキャンできるようになるわけではないですが、
現状スキャンにお困りの対象物があるようでしたらご参考になれば幸いでございます。