3Dスキャナーを活用するメリットとは?
2021.12.01 更新日:2024.03.05
- 3Dスキャナー
3Dデータの活用が一般的になりつつある昨今では、3Dプリンターと同時に3Dスキャナーへの注目も高まっています。3Dスキャナーを活用すれば、測定や検査はもちろん、リバースエンジニアリングなども行えるように。
ただ、3Dスキャナーの導入をお考えの方の中には、3Dスキャナーで可能なことやメリットについて、まだ知識を深めきれていない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、3Dスキャナーの基本をおさらいしながら、3Dスキャナーを活用することのメリットについて解説いたします。3Dスキャナー導入の際の参考にされてください。
3Dスキャナーとは
3Dスキャナーとは、立体物の凸凹を感知して形状測定を行う機器で、高さ・横幅・奥行のXYZ軸の三次元座標を取得、対象を3Dデータ化するものです。
この3Dスキャナーにはさまざまな種類があり、大きく分けて、「接触式3Dスキャナー」「非接触式3Dスキャナー」「X線CTスキャナー」が存在しています。
こちらの記事では簡単に各々の概要のみご説明しますが、詳細については「3Dスキャナーとは?」の記事で触れておりますので、ぜひご参照ください。
関連コラム:3Dスキャナーとは
接触式3Dスキャナー
接触式3Dスキャナーとは、その名の通り、立体物に触れながら凸凹を測定していく種類のスキャナーです。
センサーや探針などで立体物に接触し、三次元座標を取得します。
3Dスキャナー登場時から良く使われている形式のものですが、探針が入り込めないような複雑な形状については測定が困難であったり、測定できる対象物の大きさに制限があったりするスキャナーです。
非接触式3Dスキャナー
非接触3Dスキャナーとは、昨今注目されている種類のスキャナーです。
こちらもその名の通り、立体物に触れずに三次元座標を取得するタイプのもの。
「光(格子パターン)投影法」や「レーザー光切断方式」など、いくつかのスキャニング方式がありますが、基本的には光線を対象物にあて、反射する時間差や照射角度を解析して形状を取得していきます。
X線CTスキャナー
X線CTスキャナーとは、医療分野で利用されているCTスキャンと同じ原理のものです。
上でご紹介した二つのスキャナーは対象物の表面しかスキャンできないのに対して、X線CTスキャナーは、対象物の内部形状までもスキャンできる優れもの。
ただし、こちらのスキャナーはかなり高額であるため、導入ユーザーは限られるでしょう。
関連コラム:3Dスキャナーの種類にはどのようなものがある?
3Dスキャナー活用のメリット
3Dスキャナーを活用することには、多くのメリットが。
具体的には、以下の5つのようなものが挙げられます。
対象物と離れた場所からでも測定が可能
非接触式の3Dスキャナーは対象物にレーザーなどの光を照射することで三次元座標を取得できるため、対象物と離れた場所からでも測定が可能になる点がメリット。
そのため、例えば人が立ち入ることのできない場所のデータを取得したり、建設現場全体をスキャンしたりすることが可能です。
複雑な形状が測定可能
こちらは機種の性能にもよりますが、複雑な形状の測定が得意な機種も存在します。
入り組んだ構造の立体物を正確にスキャンすることができるため、例えば捜査現場などで証拠品を写真で残すよりも、3Dスキャナーでスキャンしたほうが、そのものの構造が明瞭に分かることもあるのです。
広範囲の測定が可能
また、据え置きタイプは一度で広範囲の測定が可能であるため、例えば建設現場の三次元化を短時間かつ少人数で行うことができる点がメリットです。
据え置きのレーザースキャナーであれば、半径約0.3m~350mまでを計測できるため、目的に応じて据え置きタイプ・ハンディタイプを使い分けましょう。
ちなみにハンディタイプでは、おおよそ0.1m~5mまでの測定が可能です。
データによって製品の不具合チェックが可能
3Dスキャナーを活用して3DのCADデータなどを比較すれば、例えば製品の差異をスムーズに確認することができます。
これによって、不具合などの原因究明を加速させることが可能になるでしょう。
リバースエンジニアリングに役立つ
3Dスキャナーを活用することで、製品の仕組みや技術、設計を具体的なデータにするリバースエンジニアリングが効率化します。
例えば、図面がない状態の製品に対しても、3Dスキャナーで三次元座標を取得すれば、スピーディーな図面の作成が可能です。
関連コラム:3Dスキャナーの活用事例にはどんなものがある?
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3Dスキャナーを活用するメリットは多く存在しますが、自社のニーズや課題に合った機種を導入しなければ、そのメリットを生かしきることはできません。
ただ高性能な機種を導入しても、自社で抱えている課題解決に最適な機種であるとは限らないでしょう。
日本3Dプリンター株式会社には、複数の3Dスキャナーを実際に扱った上で、各機種のメリット・デメリットを把握している専任のスタッフが多く在籍しております。
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