NAIST ロボットラーニング研究室:多色テスト部品を継続的に造形
2025.06.12 更新日:2025.06.12
奈良先端科学技術大学院大学 様
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奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)は、1991年に国立の学部を持たない独立大学院として設立された、科学技術分野に特化した大学です。ロボットラーニング研究室では、その研究活動の一環として、Raise3D E2およびRaise3D Pro3プリンターを導入しました。
旧型3Dプリンターが研究の足かせに
奈良先端科学技術大学院大学ロボットラーニング研究室では、最先端設備を使い、次世代の産業用ロボットや、福祉・介護の現場で人を支援するロボットの実用化に取り組んでいます。また、産学共同研究を通して、機械学習や人工知能を社会で役立てる研究にも挑戦しています。
しかし、ロボット実験で使う試験部品や治具部品を作成する際、以前使用していた他社製のシングルエクストルーダー式3Dプリンターには、多色造形ができない、造形できる材料が限られる、造形が不安定といった制約がありました。試行錯誤が不可欠なロボット研究において、これらの問題が大きな課題となり、もどかしさを感じていたといいます。
安定性に優れた多色造形
研究室の学生によると、Raise3D E2とRaise3D Pro3はどちらも多色造形に対応しており、さまざまな材料との相性が良いだけでなく、造形の安定性にも優れているため、研究活動を加速できたと話します。
これまで多くの3Dプリンターは単色造形に限定されており、研究分野に適した製品がありませんでした。しかし、Raise3D製品の多色造形機能のおかげで、これまでは不可能だった研究テーマにも挑戦できるようになり、多色造形への要望も満たせるようになりました。特に高性能な3Dプリンターの一つであるRaise3D E2は、独立して動く2つのエクストルーダー(IDEX)を搭載しており、複製モードで部品を造形することで、非常に満足のいく生産能力を実現できます。
加えて、スライサーソフトウェアであるideaMakerのユーザーインターフェースは直感的で、豊富な設定や編集可能なパラメーターにより、特定のニーズに合わせた細かな調整が簡単にできる点も魅力的だといいます。
ロボット実験での連続生産
教授や学生は、ロボット実験用のテスト部品や治具の製作にPLAやASAフィラメントを使用しています。Raise3Dプリンターは、時期にもよりますが、毎週平均約10〜40時間、故障や不具合なく安定して稼働しています。Raise3Dプリンター導入後、短期間でASAフィラメント12リール(1リールあたり750g)とPLAフィラメント6リール(1リールあたり1kg)を使い、合計約300点の部品を製作しました。
ロボットラーニング実験室がRaise3Dソリューションを活用したことで、研究室の効率は大幅に改善され、生産能力が向上し、機械ロボット実験に不可欠な部品や治具の要件を満たすことができました。多色造形、安定した造形品質、簡単な操作といった点は生産効率に革命をもたらし、ワークフローを合理化するだけでなく、試行錯誤を繰り返すロボット実験におけるリードタイムと研究コストの削減にも貢献しています。彼らの取り組みは、3Dプリンティングの力を活用し、自身の研究分野に革新をもたらそうとする他の人々へのインスピレーションとなっています。
さらなるニーズと可能性
ロボットラーニング実験室は、Raise3Dのソリューションが多色造形機能、幅広い材料互換性、そして造形の安定性を求める個人や企業にとって最適だと考えています。
今後、Raise3Dはユーザーのニーズを深く探求し、より手軽に、かつてない可能性を追求できる革新的なソリューションを提供し続けるでしょう。