ハンディタイプ3Dスキャナーのメリット・デメリットとは?

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ハンディタイプ3Dスキャナーのメリット・デメリットとは?

  • 3Dスキャナー

製造業でのリバースエンジニアリングや文化財の保護などで脚光を浴び始めている「3Dスキャナー」。

昨今、3Dプリンターの台頭とともにめざましく発展している機器です。

3Dスキャナーがあれば、これまで不可能であった複雑な立体物の測定や検査が可能になるため、今後も幅広い分野での活躍が期待されています。

そんな3Dスキャナーの中には、固定式やハンディタイプなど、さまざまな形式のものが存在しますが、今回はハンディタイプのものに焦点をあて、その特徴やメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。

3Dスキャナーの導入を検討している、どのタイプのスキャナーを選ぼうか悩んでいるという方は、参考になさってください。

ハンディタイプ3Dスキャナーの特徴

ハンディタイプ3Dスキャナー

ハンディタイプの3Dスキャナーとは、その名の通り、手に持って対象物をスキャンできる、比較的小型のスキャナーのことです。

ハンディタイプの3Dスキャナーの一番の特徴として挙げられるのは、固定式やアーム式のスキャナーと比較して、より大きなサイズの対象物をスキャンすることができるという点でしょう。

ハンディタイプの3Dスキャナーでスキャンする際には、位置合わせを行うためのマーカー、もしくは対象物の凹凸形状が必要となります。

このマーカーや凹凸形状を読み取りながらつなぎ合わせを行なっていき、大きな対象物をスキャンすることが可能となるのです。

関連コラム:ハンディ3Dスキャンを効率的に行うための7つのコツ

ハンディタイプ3Dスキャナーのメリット

ハンディタイプの3Dスキャナーには、多くのメリットが存在します。

ここでは、特筆すべき3つのメリットについてご紹介いたしますので、ハンディタイプ3Dスキャナーについて理解を深めましょう。

スキャン状況がリアルタイムにわかる

リアルタイムにスキャン状況がわかるタイプのハンディスキャナーでは、スキャンしている最中にスキャン漏れしている部分がわかります。

そのため、即時にスキャン漏れしている部分を埋めることができる点がメリットと言えるでしょう。

すぐに抜けている部分を修正できるため、スキャン後にデータを整える手間を削減することができます。

比較的安価

ハンディタイプの3Dスキャナーは、比較的安価であることもメリットの一つです。

例えば、固定式3Dスキャナーの場合は100万円以上するものが多い中で、ハンディタイプの3Dスキャナーは100万円以内のものもあります。

初期費用を抑えて3Dスキャナーを導入したい場合におすすめです。

ただし、固定式3Dスキャナーとハンディタイプ3Dスキャナーとではスキャンの得意分野が異なるため、何のために導入するのかよく検討する必要はあるでしょう。

操作が簡単なものが多い

固定式のスキャナーは業務用としてスキャンするための初期設定等のオペレーションに手間がかかることが多いですが、ハンディタイプの3Dスキャナーは比較的操作が簡単なものが多く、はじめて3Dスキャナーを取り扱う方でも気軽に操作することが可能です。

仮にハンディタイプの3Dスキャナーをうまく使いこなせない……という場合でも、プロに問い合わせることで解決する場合があるため、スキャナーを購入した業者や、スキャナーに対する知識が豊富な企業に、扱いのコツをヒアリングするのも良いでしょう。

大きな対象物をスキャンできる

「特徴」の項目でも少し触れましたが、ハンディタイプの3Dスキャナーは、大きな対象物を読み取ることができるというメリットがあります。

通常測量調査は、2人以上の調査員が現場で短辺計測し、測量点と手描きスケッチを見比べ、一点一点、照合しながら現況図を作りますが、ハンディタイプの3Dスキャナーは、短い時間で現場を360度スキャン。

記録したデータを持ち帰り、パソコン上でスキャンした画像から採寸、現況図を作成することができるのです。

ハンディタイプ3Dスキャナーのデメリット

メリットの多いハンディタイプ3Dスキャナーですが、デメリットが一切無いかというと、そういうわけではありません。

ここでは、ハンディタイプの3Dスキャナーを扱う上でのデメリットを解説いたします。

マーカーを貼る・剥がす手間がかかる

表面に凹凸形状の無い対象物の場合、スキャナーがどこをスキャンしているのかを認識させるためにマーカーを貼り付けることがあります。

マーカーを貼り付けることでスキャンできる対象物の幅が広がりますが、マーカーを使用した位置合わせ方式の場合は、マーカーを貼る・剥がすという時間と手間がかかってしまうのが難点と言えるでしょう。

ノイズが乗りやすい

ハンディタイプ3Dスキャナーは、手で持ってスキャンしているという特性上ノイズが乗りやすいというデメリットがあります。

またオペレーションする人の習熟度によってはノイズが大きくなったり、位置がずれてしまったりということもあるため、ハンディタイプ3Dスキャナーを使用する際は、扱いに慣れている人が操作すると、工数短縮につながるでしょう。

ハンディタイプ3Dスキャナーを選ぶ際のポイント

それでは、ハンディタイプ3Dスキャナーを選ぶ際は、どのようなポイントを押さえて導入したら良いのでしょうか。

主に、以下の2点が挙げられます。

目的を明確にする

3Dスキャナーを選定するにあたってもっとも重要なことは、「どのようなものを」「どういった精度・解像度で」「どれくらいの時間をかけて」スキャンするか、といったことを明確にしておくことです。

すべての対象物を一台のスキャナーで完璧にスキャンする、ということは現実的ではないため、まずはスキャン対象物と予算を明確にした上で、もっとも高精度に測定できるスキャナーを選択すると良いでしょう。

実機でデモンストレーションを行う

スキャナーはカタログに掲載されている情報だけではわからないことも多くあるため、実機のデモンストレーションを行い、比較を行うことも重要です。

スキャンクオリティの比較だけではなく、ハンディタイプ3Dスキャナーは片手での作業になることも多いため、重量・サイズ、スキャンスピード、またサポート体制の確認なども重要になります。

導入後に作業で使用する専用ソフトの使いやすさについての確認も忘れないようにしましょう。

関連コラム:3Dスキャナーの活用事例にはどんなものがある?

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ハンディタイプの3Dスキャナーには、メリットもデメリットも存在します。

それらを理解した上で、どういった対象物をどのようにスキャンするかという目的を明確にすることが重要になるのです。

もちろん、3Dスキャナーの導入ははじめてという方にとっては、たとえスキャンする対象物が決まっていたとしても、カタログの性能だけでどのスキャナーが最適かを導き出すのは困難でしょう。

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