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アプリケーション:レーシングカーパーツ

2022.05.16 更新日:2024.04.12

  • 3Dプリンター
  • Markforged
  • 製造業
  • デザイン

レーシングカー

部品名:ブレーキダクト
ユーザー名:Garry Rogers Motorsport
材質:オニキス、グラスファイバー
用途:レーシングカーパーツ、治具

Garry Rogers Motorsport(以下、GRM)はオーストラリアで最も歴史のあるモータースポーツチームであり、国内のスーパーカー選手権、ダンロップスーパー2シリーズ、バサースト1000で勝利を収めています。同社は40人近いのチームを擁し、自社車両の設計、製造、メンテナンスに力を入れています。

現状問題

社内の導入機材では、手作業による機械加工や複合材加工は行うことができますが、CNC加工はできませんでした。そのため、少量生産の複雑な部品が必要になるたびに外注しており、時間やコストがかかっていました。部品のアウトソーシングに費やす時間が多いほど、研究開発プロセスは遅くなり、レーストラックとピットストップ中の両方で、マシンのパフォーマンスを向上させる方法を見つけることに集中する時間が減っていました。

GRMのエンジニアとデザイナーは、数値流体力学(CFD)ソフトウェアを使用して、部品の空気の流れをテストします。このソフトウエアは、スピードを上げ、全体的な性能を向上させるためにパーツの設計変更を推奨することが多く、その結果、非常に複雑なパーツになることがあります。この課題は、部品の設計に追加的な詳細を加えるための高いコストと長いリードタイムと相まって、エンジニアやデザイナーが複雑な設計を必要とする部品の反復作成を敬遠する結果となりました。

3Dプリントされたハンドル

(GRMは、射出成形されたゴム製ハンドルを備えたステアリングホイールのプロトタイプを作成していましたが、最終用途向けにハンドルを3Dプリントできるようになりました。)

導入後の変化とメリット

2013年、GRMのチームマネージャーであるStefanMillardはエンジニアとデザイナーにプロトタイプや量産パーツを作るための新しい補完的な方法を提供するため、3Dプリンターを導入する決定をしました。チームに馴染みのある素材であるカーボンファイバーを含むパーツを3Dプリントできるマシン、Markforgedです。「プロトタイプだけでなく、丈夫な最終用途のパーツの製造に注力しているのはMarkforgedだけのようでした」と彼は振り返ります。チームは、カーボンファイバーを製造する必要がありました。レースカーに使用できる強度の高い部品を製造するためにカーボンファイバーを必要としていました。ステファンは数か月後にMarkforgedにカーボンファイバー3Dプリンターを予約注文し、GRMはオーストラリアで最初にMarkforgedの技術に投資した企業の1つになりました。

(Markforged3Dプリンターで印刷されたブレーキダクト)

(Markforged3Dプリンターで造形されたブレーキダクトのパターン

現在、GRMのチームは、主に3Dプリンターを使用して、治具や固定具からレースカーの最終用途部品まで、複雑な部品を製造しています。Stefanによると、製造された部品の約半分以上は、CFDソフトウェアの提案に基づいて最終途用で運用しています 。最終用途の部品には、ドアロックのカバー、ギアボックスハウジング、ステアリングホイールのハンドル、ドライバー用のカメラマウントなどがあります。最近の例として、ブレーキダクトのパターン(最終的なブレーキダクトの型を作成するために使用される部品)があります。チームは同じ部品を社内で75AUD(〜50 USD)で造形し、所要時間を24時間に短縮しました。ブレーキダクトには、サブトラクティブでは簡単に製造できないデザインの細部も含まれています。

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